老猫にかかりやすい病気として、甲状腺機能亢進症があります。甲状腺は気管近くにあり、新陳代謝をつかさどる臓器です。つまりこの病気は甲状腺ホルモンが出すぎるので、新陳代謝が激しくなります。
症状は食欲亢進だが痩せてくる、眼がらんらんとしている、老猫なのに仔猫のように活発、などです。
上写真:10歳の猫、食欲旺盛、多飲多尿、大量排便、体重減少、脱水、毛づくろいしない、眼がぎらぎらしている、甲状腺を触診すると2cmのしこりあり。
血液検査では甲状腺ホルモン測定不能なくらいの高値、肝パネル、CK高値。
これらを改善すべく入院です。この病気の最も恐ろしいのは代謝が高まっているので、心臓までもがオーバーワークとなっていることです。つまり心不全で死んでしまう可能性が高いのです。甲状腺の薬、心臓の薬投与で落ち着かせた後は、甲状腺機能亢進症用のキャットフードがありますので(Hill’s y/d)それを食べることが治療のゴールとなります。
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