指が腫れているという主訴がきました。
前後の爪が数本腫れています
爪の周囲炎と診断し抗生剤を処方、しかし良くならず、腐敗臭がしてきました。肢端レントゲンを撮影すると指の骨が融解しており、腫瘍の可能性が出てきました。また、胸部レントゲンにより腫瘍がありました。
臨床症状から気管支腺癌の指の転移です。普通、腫瘍は肺やリンパ節、肝臓に転移することが多いです。
あまりの腐敗臭にオーナーは切除を希望され、そのまま病理検査に出しました。
潰瘍状
爪がとれた
切除
切除
切除後はQOLがあがり、オーナーも喜んでおりましたが、病理検査結果は “気管支腺癌の指転移” でした。手術後1カ月後に亡くなりました。
指がこのようになっていたら家でもわかります。ぜひ早目の受診をお願いします。
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罠といってもいろいろありますね。地域猫(今は野良猫とは言わないらしいです)を保護して、避妊去勢を行い、元の場所に戻すための罠や、
これが保護する罠。市域の方々の愛情がいっぱいです
もしくは、悪意の罠です。
この罠でよく戻ってきました
この猫は、指が切れてしまいましたが、寿命をまっとうしました。
庭に来て花壇を荒らされたり、糞尿されたりしたら嫌な気持ちはわかります。また、地域猫にフードをあげたり、かわいがる気持ちもわかります。
なかなか良い解決策は見出すことが難しいですが、お互い、人や猫に対して謙虚な気持ちでせっしてあげたいです。大げさですがそれができるのが日本人です。
罠~日本人って、何ば言ってんの?
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外出自由の猫の行く末
2013年08月31日 (土)
外出自由な猫には危険と隣り合わせです。
交通事故(前にも書きましたね)や猫同士のケンカ、ネコいらずなどの誤食、ワナ、ノミダニ、回虫、猫エイズ、猫白血病ウィルス感染症など様々な危険が、ゴマンとあります。
よそでの糞尿問題、出産など他の方にも迷惑かかりますし、ノミダニの運び屋ともなります。
自分の猫なら絶対に外には出しませんyo。
痛そうです
膿が熟して、破裂しました
骨と皮の猫エイズと猫白血病ウィルス感染症の猫
口内炎からの下顎骨の融解した猫エイズと猫白血病ウィルス感染症の猫
これらはみんな外出自由の代償です。
せめて避妊去勢と、予防注射、寄生虫予防(ノミ、ダニ、回虫)はしましょうよ
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先日ハルトマンの歯石除去(8月10日blog)で生検した結果がきました。 “扁平上皮がん” という診断です。口内にできる悪性のがんです。以前、耳に “耳垢腺癌” ができましたが、新たなるがんです。
丸いのが耳垢腺癌:切除しました(2009年)
12歳猫の舌の裏の扁平上皮癌
治療としては放射線療法や外科的摘出ですが、どちらもできません。今はプレビコックスでBRM療法中です。あとはプラチナ製剤の抗がん療法か。できるだけQOLの低下をさせないように治療していきます。
口腔内の扁平上皮癌は潰瘍状のものもあります。ときどき口をあけて頬~舌の裏までチェックしてください。
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散歩に首輪やリードをしないダメダメ飼主がいます。これ見よがしに散歩しており、見ていて腹が立ちます。
その逆もいますよ。首輪締めすぎ飼主デス。フリーにしているダメダメ飼主よりも断然いいですが、食いこみに注意しましょう。
どんだけ~
かなりの時間がたっております
ゆるゆる飼い主もいます。首輪の体をなしてない締め方です。かわいそう、苦しそう、というのがよく聞く理由です・・・しかし、外れて交通事故で泣きを見るのが、ダメダメ飼い主とゆるゆる飼い主です。
バチコーンと轢かれて皮膚に穴。肥満です。首輪か抜けて轢かれてます。典型的な甘やかし飼い主です。
正しい首輪の締め方は、首輪との隙間に指2本入る位締めると、ほど良いです。
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悠々自適な老猫2匹
2013年07月01日 (月)
自宅で生活していました、ももち(白♀)とモウ(黒白♂)です。
野良のももちは肩に膿瘍があり、マンソン列頭条虫もちでした。保護された方が、飼育できないとのことでしたので、性格もいいし個人的にもらいうけました。2年前から腎不全となり、病院生活を送っておりますが、薬や処方食、スタッフのケアにより小康状態で、16歳7カ月です。病気になる前以上に太りました。
野良のモウは肺炎で通院しておりましたが、保護された方が、飼育できないとのことでしたので、性格もいいし個人的にもらいうけました。2年前によく吐いてぐったりしたため、血液、尿、超音波、レントゲン検査後、試験的開腹を行いました。回盲部の穿孔があり、そこを切除し断端吻合後、腹腔内洗浄をしました。病理検査の結果、腸腺癌でした。猫の病気の中では悪い方で、術後6カ月はもたないくらい悪いガンです。抗がん剤も効果が疑問との記載もありましたがダメもとで、3週間ごとの6ヶ月間続けました・・・結構生きております。12歳7カ月です。病気なる前以上に太りました。
この2匹は元々、自宅に一緒にいたため仲が良いので、いまだに病院でも同じ個室にいます。どうやらこいつら、病院の方が快適らしいです。
食べ物はDr.s Careキドニーケア、薬はフォルテコール、レンジアレン、プリンペラン、タガメットです。
ラッキーなやつらです。
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幸運にもこの仔はオーナーの手厚い看護のお陰で元気になりました。しかし、このような事故ですべての飼い主がケアをできるわけではありません(経済的、時間的にも)。安楽死を選ぶ方もいらっしゃいます。
動物は飼主によって運命が決まります。
写真は違う猫の事故デス
内出血
口蓋骨折
大腿骨骨折
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移植初日
皮膚が再生しています。
19日後
26日後
39日後
11ヶ月後
まだ完全には皮膚に包まれてはいませんが、上出来です。
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皮膚の再生が遅いため、皮膚の移植手術を行いました。(11ヶ月後の事です)
背中から3mmくらいの皮膚を採っては移植の繰り返しです。この皮膚片から皮膚が再生するのです。
後は祈るばかりです。
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全ての検査後、点滴安静し断脚。皮膚の欠損が多く、感染もあり皮膚の再生を待つこととしました。2ヶ月で肉芽組織ができ上がり、感染の不安は低下しました。
依然、戦いは続きます。
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