内視鏡検査:実践

2016年10月03日 (月)

1~2ヶ月前から 4~5回/日 吐く、食欲不振の13歳のM.ダックス君が来院デス

最初は胃薬の処方でしたが、体重減少と黒色タール便のため内視鏡検査を実施しました

 

 

血液検査では異常なし

尿検査では異常なし

レントゲン検査では異常なし

超音波検査では胃にしこりが認められました

 

 

早速、例の内視鏡検査です

 

食道を通過して、

胃底部(モザイク)

 

胃の内部へ

そして、

 

十二指腸(モザイク)

 

幽門(胃の出口)から十二指腸内へ・・・これがしこりの正体か?

そして、

噴門(胃の入り口)チェック

 

噴門(モザイク)

 

黒いのが内視鏡です

反転して自分自身を見ています

 

 

 

内視鏡の長所

腸の粘膜を観察でき、生検できる⇒確定診断に繋がる

 

内視鏡の短所

全身麻酔が必須

腸の粘膜(内層)しか観察できない

⇒つまり、腸壁の中間層や外層は検査不可能

⇒つまり、腸管に関しての検査は内視鏡超音波レントゲンと一緒に実施することで、より精度が高くなる

 

 

 

どんな検査でも単一の検査では全てがわからない、ということです

血液検査だけでもダメだし、糞便検査だけもダメ

組み合わせがとても大切なのです

 

 

 

 

 

 

診断は、そこが難しいところでもあります

何と何を組み合わせて検査すればよいのか・・・・・

何度も何度も検査します

 

何卒、ご協力をお願い致します

 

 

 

 

 

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13歳、♀・・・ ②

2016年09月29日 (木)

 

瀕死の状態でしたが、術後1日経過する前に・・・

リハビリです

 

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院内の犬・・・ッと言っても、経験豊かな超老犬達がリハビリのアシスト

鼻を使って犬同士のコミュニケーション

おしりの臭いをお互い、かぎまくってます

 

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鼻を使う行為は体調が悪いとしません・・・まぁ、それどころではないですからね

 

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動けば、癒着防止にもなります

 

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老犬は、極力早めのお返しを考えています

なぜなら、

自宅は自分のテリトリーなので、安心、くつろぐというメリット

⇒免疫力UP

 

 

 

 

 

何事もなければ、明日退院予定ですyo

 

 

 

 

 

 

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13歳、♀・・・

2016年09月24日 (土)

避妊手術していない♀・・・

 

最近の病歴は

3か月前に偽妊娠で、乳汁出て

2ヶ月前には化膿性乳腺炎で元気なく、抗生剤で回復

 

今回も元気なく、頸部を触ると悲鳴、前肢びっこ引くという主訴

多飲多尿(-)、熱もない⇒子宮蓄膿症?、考え過ぎ?

しかし何か、お腹がデカイ気が・・・

 

頸部のレントゲンとともに、背骨全般を観察する名目で、

胸部と腹部のレントゲンもお願いを、

 

頸椎圧迫病変のありましたが、お腹に結構なブツがあります

 

熱(-)、WBCは正常値、多飲多尿(-)、でも腹に大きなブツ、胸部レントゲン:転移(-)

⇒卵巣の腫瘍?良性の?

 

破裂したら即死の可能性があり、手術をお勧め

⇒即実施

 

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大きく切開して、

や~っと出ました

 

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この柴犬の頭大2個、合計1.2kg

暫定診断は卵胞のう腫

 

 

しかし、そんなヤワな名前じゃ、手術の大変さからは納得でけん

 

 

暫定診断改め : 卵胞のうのうのうのうのう腫            だっ

 

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無事終了

 

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このブツを切開すると、

 

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おつゆが満タン

 

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のう胞だらけ

 

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.

暫定診断改め改め:卵胞のうのうのうのうのうのうのうのうのうのうのうのうのう腫

 

 

やはりこの組織も、病理組織学検査にまわして正式な病名を待ちます

 

13歳にしてはヘビーでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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かんで、かんでん

2016年09月22日 (木)

元気な、とても元気な1歳のM.ダックス君

待合室で吠えまくりです

 

こんな元気な仔が病気・・・・・・?

かかりつけがお休みなためお越しです

 

一昨日、コードをかじって感電し、一瞬けいれん・・・・・・!?

 

 

って・・・・・元気な割にすごい主訴デス

 

そう言えば20年前くらいにもいました、感電犬

それが、こちら

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ベロが変形しとります

 

 

さて、今回は

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顔よし

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左口唇、火傷跡・・・かなり痛がります

幸いココだけが病変です

 

感電すると、肺水腫になることがありますから、胸部レントゲン検査実施

⇒異常なし

 

 

あとは口内炎用の軟膏と、しつけで治癒を待ちます

 

 

 

 

 

 

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4年前、

2016年09月15日 (木)

自家用軽トラックで、  2度  乗り上げられたパグ君です

当時は、

 

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腹の中は血だらけで、血腹(けっぷく) という状態でした

どこから出ているのか?

 

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血を吸い出しては、それを輸血するという自己輸血をしつつ、探ります

 

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すると、肝臓が引き千切ぎられ、

 

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そこが主な出血箇所

 

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他からの出血もありましたし、

 

膀胱破裂寸前

 

膀胱が破裂寸前

 

全ての箇所を止血して、閉腹

 

後日、状態が落ち着いたので骨盤骨折や大腿骨折の手術など複数回実施・・・・・

 

 

の、仔が4年ぶりに来院です

 

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まん丸になって戻ってきました

さすがに後肢は麻痺が残っていますが

 

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元気印 ♡

 

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普通に歩くことができるそうですが、肢の甲で歩くこともあるので、タコになっています

 

 

無事で何より

もう、車を追いかけないように

 

 

 

 

 

もうちょっとまめに来院を・・・お願いしますね

混合ワクチン、フィラリア・ノミ・ダニ予防、狂犬病予防もありますから

 

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全く触れません

2016年09月11日 (日)

ので、鎮静麻酔をかけて診察です

目が赤いという20kgのワンちゃん、9歳、肥満児

 

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かわいらしい顔です

麻酔がかかってるから触ってます

過去、診察室で飼い主さんにかみついて出血させたことがある、ガッツあるワンちゃん

 

検査では目の傷はない

どれどれー

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ヤバい赤い目、流涙

 

タタリじゃ〜、みたいですyo

 

更に検査すると、ぶどう膜炎の可能性

ガッツがあるので、眼薬はもちろん自宅では点すことができない

 

内服薬のみで目の治療

人では考えにくいでしょうね

 

 

 

 

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森美也子  参照:八つ墓村

 

 

14歳

2016年09月06日 (火)

の、2.5kgのチワワ君

2008年から心臓の薬を飲んでいます

徐々にその種類も増えて、今では4種類

胸を触れば、飼い主さんでも心臓の鼓動が手に触れるほどに心臓は大きい

 

 

そして、高齢の恒例の、口が臭い

ふふふ、笑いごとではない

 

臭すぎ

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心臓が悪すぎ

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覚悟決めてやりますかっ (飼い主と獣医師の覚悟)

 

血液検査、尿検査、レントゲン検査、心電図検査、点滴入れて麻酔を待つ

とても興奮しいなので、血圧測定や、超音波検査が不可能・・・

 

検査の結果から、僧帽弁閉鎖不全症(Ⅳ/Ⅵ)、三尖弁閉鎖不全症(Ⅳ/Ⅳ)、慢性腎不全(BUN44,Crea2.0)、甲状腺機能亢進症(0.7)

 

またしてもドンキ・ホー○状態

 

 

そんな危険なら麻酔までして歯を綺麗にしなければいいのでは?とお思いの方

 

歯石の菌は血液中にのって肝腎膵脳などに行き、

細菌性肝炎、細菌性腎炎、細菌性膵炎、細菌性脳脊髄炎etc.なる可能性が高い

 

な・の・で、歯石除去なのです

人間でも歯を綺麗にしないと認知症になるとか、言われていますよね

 

麻酔時間は、歯石除去し、抜歯し、縫合し、磨き上げて約2時間

 

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そして終了後、10分ほどで

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つ、つ、強い奴

 

退院直前まで点滴を入れて万全を期す

 

 

新たな歯石チャンピオンでした

 

 

 

 

 

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歯ぁ、みがけよぉ

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去勢手術 ③

2016年08月20日 (土)

つづきまして、

8ヶ月のヨーキーです

 

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こうなると、すぐわかりますよねー

 

手術もやりやすい

 

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早めの手術を心がけましょう

 

 

 

 

 

 

去勢手術で予防できる病気の主な例

前立腺腫/睾丸ガン/肛門周囲腺腫/会陰ヘルニア

 

上記の病気は老齢で罹ります

手術ができない体になってる可能性もあります

 

予防が一番

体の負担、経済的負担、精神的負担が0です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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去勢手術 ②

2016年08月18日 (木)

病気の予防のために去勢手術です

とても良いことです

 

 

今回の仔は、陰のうにあるかな?

 

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むむむむむっ

 

 

目を近寄せて・・・

 

 

 

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少しふっくらしてる

 

 

やや膨らんでる

 

 

そうです、

 

 

陰睾ではなく、ただ小さいのでした

 

 

それもそのはず、手術の日がちょうど生後4カ月

 

 

1.3kgのチワワ君

 

 

 

小さい条件がそろってます

 

 

 

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モルモットのほうがもっと大きかったです

 

 

 

去勢手術を早くしすぎたら、尿道が発達せず~~云々かんぬん

言われてきたのは、今は昔:今となっては昔のことだが・・・デス

 

 

 

メリットしかないという手術

 

 

 

 

 

小さすぎてやりにくかったですけども

 

 

 

 

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去勢手術

2016年08月16日 (火)

さてさて、去勢手術をしましょう

 

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陰のうが膨らんでいませんね (矢印)

 

しかし、左側に膨らみがある (白丸)

 


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ソ径陰睾という遺伝病です

陰のうにない睾丸は男性ホルモンはつくられますが、精子はできません

つまり、繁殖行動 (=性欲) だけは通常通りです

 

片側だけ陰のうにあれば繁殖可能です

が、

この病気を拡大させてしまいますので倫理上、繁殖はいけません

 

 

 

 

で、この仔の右側の睾丸は、どこかいな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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はい、腹の中にありました

腹腔内陰睾です

この腹腔内の少し小さめな睾丸が、のちのちガンになることが多いです

 

通常の睾丸ガンの14倍、罹りやすいという

 

 

 

早めの対処が長生きの秘訣です

 

 

 

 

 

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