今日もヘミラミネクトミー
2013年12月17日 (火)
10歳のM.ダックス♂ チャイちゃんです。12月5日から歩けなくなり、内科療法では反応がなかったので、MRI検査をお願いしました。結果はT11ーT12左からの椎間板ヘルニアで、手術適用とのこと。
むむむ・・・(・_・;)
このチャイちゃん、過去に2回椎間板ヘルニアの手術で、見事その度に歩くことが出来たのですが、3回目ともなるとさすがにオーナーは手術に少々不安が。
MRI検査をしていただきました動物病院の先生からは、
“手術適用です。手術でしか(椎間物質が大きくて)治りませんよ”
と言われたとの事・・・プレッシャーです。
MRI検査は午前中に終わって午後から手術です。いつものように脊髄造影検査から手術の流れで行く予定が脊髄造影ができませんでした・・・力不足です。
手術をしたところ、
BB弾ほどの大きな大きな椎間板物質が脊髄神経をがっつり持ち上げております。周囲にへばりついてなかなか取れません。時間をかけてゆっくりゆっくり摘出です。肉眼的所見では、取ったあと奥の椎骨が見えていました。
同じ犬での3回目の片側椎弓切除術は初めての経験でしたし、こんな大きなのも初めてでした。
大学卒業して以来20年、いまだに初めての事がいっぱいです。
生涯一学習です。
BB弾
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鼻出血は口腔内(硬口蓋)や鼻腔内の炎症や異物、腫瘍に見られる症状です。くしゃみを伴うことが多いです。
口腔内~鼻腔内腫瘍:プレーリードッグ
鼻に牧草で?:モルモット
くしゃみとともに
CT検査やMRI検査を行い部位を特定します(他動物病院へ紹介します)。
様子を見ずに早目の診察が大切です。
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パピヨンのヘミラミネクトミー
2013年12月08日 (日)
今回はダックスではなくパピヨンです。
右後肢の固有位置感覚(-)でMRI検査です。投薬での治療可との事で改善していましたが、次第に効きが悪くなり、手術となりました。
L1ーL2 右側椎間板ヘルニア
いつもの様に脊髄造影検査して手術
骨を削って脊髄神経が見えました
あとはゆっくりとリハビリです。
家族の看護が大切ですので、当院のバックアップも気を引き締め、気合いを入れてまいります。
気合いだぁ~(はぐれ国際軍団時代 参照:アニマル浜口氏)
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椎間板ヘルニアや交通事故などで後肢が動く事が出来なくなった場合、お尻を擦って歩くことになります。そうなるとお尻や膣、包皮が常に地面にあたり傷がついて感染をおこしやすくなります。
そこで・・・
犬用の車いすがあります。それぞれの体型を測定する特注です。これで擦って歩かなくても良いので生活のレベルが上昇です。散歩が楽しくなります。
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高齢犬(14歳6カ月)歯周病治療
2013年11月30日 (土)
殺人的な口臭です。
ドライフードと、
肉の食生活
体重は13kgのトイプードル(本来の体重は8kgでしょう)。大きさはビーグル並です。
まずはレントゲン撮って歯周病の確認です⇒歯周病確定
歯石取ると、歯根むき出し
歯肉の後退
これら歯周病の歯を抜きました。
歯根の穴が尖っているためドリルで平坦化し、
歯肉を縫合
完了
2種類の研磨剤で磨き上げて、
歯肉へキュレッタージ
全て完了。所要時間2時間半。大手術です。
あとは痛み止め3日間と抗生剤を10日間のんで再診療です。
歯石の予防をお願いします。
歯ぁ、磨けよー!(参照:ザ・ドリフターズ)
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3日前に突然後肢が立てなくなったムックちゃん。神経学的検査で椎間板ヘルニアの疑いです。レントゲン検査ではL4-L5、胸腰椎移行部分が怪しいです。
MRI検査の病院は土曜日で休診日でしたが、検査を快く引き受けて頂きました。
検査結果:T12-T13左側、L4-L5右側の椎間板ヘルニア、手術適用症例
手術は良いですが問題は16歳という高齢がネックです。術中、術後に亡くなるかもしれない、手術しても立てる可能性が100%ではないなど色々な問題があります。いかし、オーナーはそのリスクを理解して手術を決断しました。我々は全面的にバックアップです。
脊髄造影後、MRIと見比べて
場所を再確認し、
例の2箇所の片側椎弓切除術開始。3時間の大手術でした。
気合いだ、ムック
後はゆっくりとリハビリですが、更に問題があります・・・ムックは咬むのです、オーナーにも。
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母ブルが咬まれました。耳を咬まれ耳血腫、肉球が裂けています。5日前にやられてしまったそうです。化膿して40度の発熱です。
まずは耳介と肉球の洗浄と血腫の吸引、抗生剤投与です。
7日後の再診では耳介は綺麗になり血腫も少なくなりました。肉球はというと・・・
パックリ拡大
時間が過ていますが縫合した方がよさそうでした。局所麻酔していくで、我慢しろよ
終了
ホッ ♪
2週間後
糸が食い込んでいます
抜糸しましたが開きそうです。
体重が重いのと、足裏ですから治りにくいです。出血が収まっており、歩き方もいいとの事でしたので、清潔に保ってもらって終了です。
母娘ケンカもほどほどでお願いします。
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歯周病による下顎の骨折
2013年11月23日 (土)
歯石がついて、歯周ポケットが深くなり、歯周病(歯槽膿漏)になって、その口腔内のばい菌が顎の骨まで感染して、病的に骨折することがあります。
下顎が不自然に曲がっています
歯の病気だけと思っていたら取り返しがつかなくなります。口腔内のばい菌が顎の骨まで感染すると骨が脆くなるため、食事中や吠えたり、歯石除去の時など、ちょっとしたきっかけで病的な骨折します。
日ごろの手入れ、口臭のチェックを怠らないようにお願いいたします。
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突然、立てなくなったポンタ君(M.ダックス)。犬種と太り具合から椎間板ヘルニアの可能性です。すぐにMRIを手配して検査です。MRIは当院にはありませんので他院への紹介です。結果やはり椎間板ヘルニア確定でした。
CP SP DP(ー) L13ーT1右側ヘルニア
麻痺してます
脊髄造影し、
MRIとともにこの写真で確認し、
手術して、治癒を待つ
2週間後、自力で立ち始める
M.ダックス、W.コーギー、ビーグル、コッカースパニエルがこの病気になりやすい犬種です(他の犬種もなりますよ)。
ジャンプ禁止、肥満禁止、麻痺をしたら即病院へ。この病気は時間との戦いと言われています。
この病気の診断にはMRI検査は必須です。MRI検査によって、内科療法か、外科療法か、脊髄軟化症かを診断して次の一手が決まります。
手術をしても必ず歩くことができるようになるとは言えないのがこの病気のつらいところです。
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5歳のプードルがジャンプして滑って転んでびっことのことで来院しました。ただのねん挫ではなさそうなので、即、麻酔沈静してレントゲンとドロワー検査(drawer sign)を行いました。ドロワーサイン(+)、レントゲンからも前十字靱帯断裂をおこしていました。次の日に手術です。
白い大腿骨の滑車溝、金属の直上が切れた靭帯
靭帯が切れています
左右の種子骨にナイロン糸を合計8本で結んで靭帯の代わりとしました。
このけがの原因はしつけの問題もちょこっとあります。まず興奮してジャンプや、抱っこの時、階段、ソファーのなどの上り下りなど、バランスを崩して斜めから落ちての靭帯断裂です。
普段からのしつけとして興奮させない事が全てのしつけの最重要課題です。
興奮⇒散歩⇒犬とのケンカ、リードがはずれて事故
興奮⇒食事⇒のどに詰まって窒息死
興奮⇒人にじゃれる⇒人が倒れてケガ
興奮⇒人にじゃれる⇒興奮⇒うなって咬む
帰宅⇒興奮⇒ジャンプ⇒靭帯断裂、骨折
帰宅⇒興奮⇒失禁⇒疲れて帰ってきてるのに玄関の掃除
どうです?ほとんどがこのパターンの方ですよね。
しつけをしっかりしていきましょう、水曜日のアドバイス会をご利用ください。
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