熱中症

2013年07月08日 (月)

 熱中症になると血便し死に至ります。腸粘膜が壊死をおこし、DICとなるためです。治療は輸血しますが、予後は厳しいものとなります。

DSC03298輸血中

DSC03303血便

血嘔吐血おう吐

 予防が一番大切です。扇風機とエアコン入れて適度な温度と湿度を保ちましょう。人と同じで我慢はいけません。我慢は自分一人でお願いします。散歩にも十分注意してください。外に出る時、手のひらで地面を触って熱さを確認してあげましょう。もしくは自分も裸足で散歩しましょう。

 もし熱中症と思ったら(呼吸が異常に早く、舌をずーっと出している、体が熱い等)、体を冷やすしかありません。体を濡らし、扇風機などで体から気化熱で体温を下げるのです。そしてすぐかかりつけへgoです。冷やしすぎにも注意をお願い致します。

冷水体をザブッと濡らし、ドライヤーで風をおくる。正常になるまでその繰り返し

犬の甲状腺機能低下症

2013年07月03日 (水)

 老齢犬になると甲状腺の働きが低下してきます。甲状腺は代謝を高めるホルモンを作っており、そのホルモンが出なくなるということです。つまり、症状はあまり動かない、寒さに弱い、寝てばかりいるなど、歳とったな~と思われたのがその症状ですが、ホルモンが少ないため動くことができなかったのです。他には皮膚の感染がなかなか治らない、毛の生えが遅い、鼻の上の毛が抜ける皮膚に黒い色素沈着をおこす、心拍数が遅い(除脈)等、様々です。

 血液検査で診断がつきますので、8歳以上なら健康診断に甲状腺検査もお考えください。

CIMG2182 甲状腺 鼻

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交通事故 パグ編

2013年07月02日 (火)

 自宅の軽トラックに前輪と後輪の2回轢かれました。首輪が外れてしまい追いかけてきたとの事。肺挫傷症候群(TLS)、全身打撲、内臓打撲、骨盤骨折と瀕死の状態です。舌や歯ぐきの色が白く貧血です。どこかに血液が漏れています(体外ではない)。静脈性尿路造影検査でOKを確認し、試験的開腹です。

 開腹すると血腹という状態。DSC04331

 その血液をとって輸血です。術前にもテオから血液をもらっての輸血中。更に自己輸血の開始です。DSC04335

 問題はどこから血が出ているのか、を探さねば手術は終わることができません。腹腔内の血液をとり終わると、見えてきました、肝臓からの出血が(写真左の臓器が肝臓)。しかも2か所から。坐滅しています(ちぎれて、つぶれている状態)。

DSC04338

 そこを処置して手術終わり。次に日からしっかり食欲が出ました。まだ若いので回復が早いのです。しかし、次は骨盤骨折(左右の)の手術が待っています。

 今では全ての手術が終わり、片方の後肢の麻痺は残るものの、元気に庭を走り回っているとの事です。

 教訓:首輪は指が2本入る位に締めること。  

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毛 玉

2013年06月24日 (月)

 病院ではトリミング(犬と猫の散髪)をしています。

 なかにはノミやダニ、ウジ、シラミなど寄生虫を見ることもあります。オーナーはそんな状況を知らずにつれてくることが多いです。日ごろの手入れ、寄生虫予防は必須です。

DSC04742毛玉とノミの過酷な犬

 家族の一員として、かわいがるだけではいけません。

なお、病院でのトリミングはワクチンをしていないとお断りしています。

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避妊手術をしなかった・・・乳腺腫瘍

2013年06月17日 (月)

  11歳M.ダックスが乳腺腫瘍で手術です。

予防には早めの避妊手術しかありません。

DSC04719アップの写真

DSC04720

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ダニの猛威

2013年06月17日 (月)

 ダニに咬まれる事で感染する病気があります。ライム病や、野兎病、ダニ熱、最近、報道で耳にするSFTSなど、恐ろしい病気ばかりです。特に人にも感染しますので、外に行く犬や猫は必ずノミとダニの駆除や予防をしっかりしてください。

 “家のにはいないよ” とか“外に行かないからいないよ”、 “散歩は草には行かせないから” というお答が非常に多いです。

 ノミやダニを探そうと思って体を触る飼主さん、いますか?ノミやダニを見て、触ったことありますか?ノミやダニについての無知が恐ろしいです。ダニは無理にとったらダニの唾液が体内に入って、おおごとなります。

 駆除、予防にはスポットタイプと飲む薬があります。ぜひ予防を。

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ダニの寄生と、専用のピンセットでの採取

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去勢手術の長所

2013年06月15日 (土)

 メスの避妊手術同様に去勢手術は長所が大きいです。

 オスは、メスの発情のニオイで発情します。交尾したいのにできないそのうっ憤が、次から次へとメスのニオイで気が狂いそう(凶暴に)になります。まずその“精神的な安定”、という長所、前立腺腫による頻尿、便秘、後肢の痛みの予防、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫、睾丸ガンの予防など多岐にわたります。

 これらの病気が出るのは老齢になってからですので治療することが危険なこともあります。詳細はHPの目で見る病気を参照してください。

 繁殖しなのであればよくお考えください。

 DSC04713     from       Oqぼ

避妊手術のメリット

2013年06月11日 (火)

 避妊手術は繁殖させないから、という理由が多いですがそれ以上の長所があります

1 発情がないので常に穏やかである(発情中の精神的な不安がない)

2 乳がん、卵巣、子宮腫瘍の予防

3 子宮内膜炎、子宮蓄膿症予防

 上記の病気にかかるのはかなり高齢になってからです。しかし、高齢だと手術ができないこともあります。若いうちに(できれば発情前に)飼主さんがきちんと将来設計を見据えて、手術をお考えください。

DSC04699手術直前のR.レトリバー7ヶ月

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蚊アレルギーとノミアレルギー

2013年06月08日 (土)

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 蚊は耳や鼻の毛の薄い箇所を狙って襲ってきます。

 ノミは所構わず襲ってきます。 ノミの姿がなくてもノミの唾液が1滴でも体に入るとアレルギーをおこすことがあります。ノミアレルギーの特徴は尾の根元が脱毛します。また、多数のノミに襲われると貧血で命を落とすこともあります。

ノミアレルギー

 病院ではノミやダニ予防に、首筋に垂らす液体タイプと飲む薬があります(蚊も忌避するかもしれません)。市販のスポットタイプや首輪は効果が弱弱しいためお勧めできません。

イノシシの猟犬

2013年06月05日 (水)

 イノシシの猟が始まると、イノシシに突かれたという猟犬が来ることがあります。(最近は非常に少なく他院へ行かれてるのでしょうが)

 今回久しぶりに猟犬がきましたが・・・猟銃で撃ったという。

 イノシシを撃とうとして目の前の出てきてしまって、と言う事故。

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 膣は吹っ飛び、そこに繋がる尿道は無くなり、半分骨盤、股関節は砕け、臀筋は見当たりません。唯一生き残っていたのは肛門でした。良く洗浄を行い、残った組織をつなぎ合わせて縫合しました。

 猟銃の弾の威力のすごさが判ります(散弾ではないとのこと)。

 この猟犬は今まで何頭ものイノシシを仕留めた優秀な子だそうで大切に看護されており、今では元気になったということです。

 犬と人とのつながりは凄いことです。

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