オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。
今日は猫ちゃんの膵炎についてのお話をしたいと思います。
新しい知見ですので、大変難しい内容となっております・・・
興味のある方は読んでみてください。
膵炎とは、膵臓で作られる膵酵素(消化酵素)が膵臓内で暴走してしまい自分の膵臓自身や、膵臓からお腹に漏れて周囲の脂肪を溶かしてしまう恐ろしい病気です。動物は嘔吐や腹痛で苦しみます。
実は多いんです!~猫ちゃんの「慢性膵炎」という病気~
犬では、脂肪の多い食事などをきっかけに急に嘔吐・下痢してぐったりといったような急性膵炎が多いのに対し、猫では特に症状もなく経過する慢性膵炎が多いと言われています。
ある論文による報告では、膵炎とは無関係の病気などで亡くなった猫約120頭を剖検したところ、そのうち60%の猫の膵臓に慢性膵炎が認められたという報告があります。
しかしながら、猫の膵炎の診断はこれまで大変難しいものでしたので、なかなか病気の解明が進んできませんでした。
猫ちゃんの「膵炎」を診断するには
猫の膵炎の診断には、超音波検査や膵特異的リパーゼ(PLI)検査などがあります。
膵炎における超音波検査は、急性膵炎の症例では典型的な膵炎パターンが描出できる例もありますが、その診断精度は1/3(約30%くらい)と言われています。
もっと診断精度が高い検査に、血液検査(膵特異的リパーゼ)がありますが、検査結果が出るのに数日かかるのと、費用が¥7,560と高額な検査となります。
しかし、IDEXX社の報告では、その診断精度は、中等度~重度の膵炎ではほぼ100%と大変優れている検査です。
(以前は、アメリカまで血清を送付して測定してもらっていましたが、現在では日本国内で検査が可能になりましたので大変助かっています。)
猫ちゃんの「急性膵炎」のサインに注意を・・・
猫ちゃんの急性膵炎は、一度嘔吐をしてそれから急激にグッタリしてしまうことが多いと言われます。犬の膵炎のように何度も吐くことはまれで、嘔吐症状を伴わないケースも約50%と言われています。
低体温(体温が平熱より下がる)や嗜眠(ボーっとして意識が弱くなり反応が薄くなる)なども特徴的な症状です。
また、猫は痛みを隠す動物ですが、抱き上げた時に思わず漏らしてしまったような声で鳴いたり、丸くなって寝ずに変な姿勢で寝ていたりといった痛みのサインも非常に大事です。
こういった症状が見られたら、急性膵炎の検査(超音波検査・膵特異的リパーゼ)をお勧めします。
猫ちゃんの「糖尿病」の発症原因の究明にも・・・
また、猫にも糖尿病という病気があります。
猫の糖尿病は、肥満や高脂血症、歯周病といった様々なインスリン抵抗性(インスリンを効きにくくしてしまう体の中の要因)が発症に関係していると言われていますが、その代表的な病態が「慢性膵炎」と近年言われています。
報告によると、糖尿病の猫の約半数以上が膵炎を発症しているというデータもありますので、糖尿病の追加検査にも膵臓検査をお勧めします。
☆実習生が来たっ!!
2016年03月25日 (金)
こんにちは、看護師の木寺です
今日は、Vジョナリー専門学校から実習生が来ています
まずは、さかなくん似の先輩ことT中さんのカットの見学です
そして、次に鈴木福ちゃん似のFる野さんからシャンプーと肛門腺の絞り方などを学んでいます
実習生は19歳っ!!若いっ!良いなっ!学校では学べないことをたくさん学ぶんだっっっーーーーーーー!!!(^^)!
したら、そこに血も混じっていたとのこと
T・プードルの3歳、KHLちゃん
嘔吐と言っても様々な病気の一症状です
胃、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、大腸、感染、がん、etc.が悪くても吐きます
そこで問診と触診、表情を視診し、年齢などを加味し診断していきます
少し下痢をしていたという稟告
表情は元気あり、腹部圧痛、熱なし
ではでは、採便棒にて、採便
Oh-
イチゴジャムじゃない、血便
嘔吐の原因はこの可能性が出てきました
糞便検査(直接法、消化不良検査、染色検査の3段階)
腸内細菌はほぼゼロ、消化不良(‐)、染色検査:白血球、赤血球、上皮細胞、芽胞細菌(+)
人間でいえば食中毒(食中毒菌が芽胞細菌)
嘔吐止めでは治癒しません
抗生剤、整腸剤、胃粘膜保護剤 etc. 処方
大切なのは食餌・・・繊維の多い処方食:CRW処方
これで治癒を待ちます
何もなければ5日後に再糞便検査
悪化していれば血液検査やレントゲン検査、超音波検査になります
一日絶食もお忘れなく
From Oq
更に花を植えました
平田ナーセリーやナフコ、グッディ、JAアグリなど回って、活きのよい花をね
アリッサムに、
なでしこ、
去年のなでしこ、
しばざくら、
以前植えつけた芝桜とすみれ、
チリプの奥に、アリッサム
お気づきでしょうか?
うまくいくと、ほっとけば、拡大してくれるものチョイスでした
うまくいけばいいですが・・・
From Oq
兄弟猫の、同日避妊手術でお越しです
よ~く見てください
接近してみると
毛並みが違いますよねー
左の猫ちゃんの毛並みが悪そうに見えますが、これ脂漏症なのです
脂漏症には、乾性と湿性があります
乾性はフケ性こと、湿性は油性(あぶらしょう)のことで、
この仔は湿性脂漏症なのです
オーナーは、
体臭がきつい、眼やにや鼻くそが他の仔より出る、触ると湿っぽい
とのことです
これは生まれつきなため根本の治療はできません
症状を把握して清潔に保つようにします
早めに気づいて、早めの対処が功を奏します
From Oq
☆21歳のお誕生日☆
2016年03月21日 (月)
看護師の木寺です
昨日は、1年目の新人トリマーU都宮さんが21歳のお誕生日でしたっ!!
U都宮さんがラットを飼っているので、ラットケーキ☆でお祝いしました!
しかし、21歳って・・・(私は10数年以上前、、、(;一_一) )
これからも、若さで頑張ってチュウ~笑 !(^^)!
今年のチューリップ
2016年03月19日 (土)
やっぱり
チリプ・・・
チリプ予備軍がちらほら
オークの植栽、チリプ祭りの可能性ありです
( チリプとは・・・去年のブログをチェックっ ♪ )
From Oq
オークどうぶつ病院けやき 副院長の前谷です。
今日はフェレットの心臓の病気についてのお話です。
フェレットにも心臓病、意外と多いんですよ。
拡張型心筋症や僧帽弁閉鎖不全症(弁膜症)など…
例えば、下のレントゲン写真を見比べてください。
左が心臓病を発症する前、右が発症した後の胸部レントゲン写真の比較です。
左は心臓の形がきれいに見えるのに対し、右は肺の外側に水がたまって肺が押しつぶされています。(胸水貯留)
肺は十分に膨らむことができず、常に息苦しい状況となります。
フェレットの心臓病は、早期診断が大切!
フェレットの心臓病は、胸水がたまる程に悪くなってからでは、なかなかお薬の治療で良い状態まで改善することが難しく、早期の診断・治療がとても大切となります。
健康診断の血液検査と一緒に早めのレントゲン検査をお勧めします。
大人しい子では ↓ のような超音波(エコー)検査をすることも可能です。
ぜひ一度ご相談ください。
来院の9割ぐらいは肥満傾向です
少し太り気味ですねぇー
ええっ、ええっ!!
とのことが多く、家族の方々は知らないことが多いようです
この表を、頭に叩き込みましょう
太りすぎは、与えすぎです
そう言うとですねー、このように返ってきます
この頃は散歩行っとらんやったしねー
・・・・・・。
散歩行かないくらいでそんなに太りませんし、行ってないなら少し食事を減らしましょうyo
つまり食べ物の与えすぎなのです
いろんな病気にかかるのも肥満犬がダントツです
長生きは望むことができません、肥満は
さらにこの表を、ド頭に叩き込んでくださいね
~の、
恐ろしやー
更にこの表を、ダ頭に叩き込んでくださいよ
~の、
長生きの秘訣は節制にあり
参考資料:Hill’s
From 自分にも当てはまるので聞きたくない・・・Oq