全身麻酔前には静脈点滴し、2‐0 3‐0 3.5‐0 4‐0の気管チューブを用意
2‐0気管チューブは体重500g以下の仔猫用
3‐0気管チューブはフェレット用
喉から気管チューブが入らないかもしれませんから、前もっての用意しておきます
さらに気管切開のためメスなども用意・・・頸部気管を切開してそこから気管チューブを入れるため
麻酔前にもう一度確認
レントゲン写真も確認
気管チューブは厳しそうなのを確認し麻酔開始
2‐0気管チューブをやっと挿管して、病変部位をΦ2mm~3mm切除
とても脆弱な組織
約3分で終了
一度オーナーにこの喉を見てもらいました
自発呼吸はOK、気管チューブを抜管
舌を引っ張りながら呼吸促進、気道解放
立ち上がろうとした瞬間、心肺停止し再挿管
心肺蘇生するも戻らず、オーナーも了承『安楽死も考えていたので・・・』
残念ながらすくえず・・・
それでもオーナーからは感謝されましたが・・・残念です
厳しいとは思っていましたが・・・・・すいません
したっけ
病理組織学的検査結果
ネコ雑種♀S
軟口蓋、舌根部、咽喉頭部:扁平上皮癌 squamous cell carcinoma
咽喉頭部:リンパ濾胞の形成 lymphoid follicles formation
軟口蓋、舌根部では、表層の粘膜から深部にかけて、浸潤性に増殖する境界不明瞭な腫瘍性の病変が形成されています。腫瘍は、充実性から島状に増殖しています。腫瘍細胞は豊富な好酸性の細胞質と類円形の核を有し、増殖巣では中心部に向かって、角化傾向が認められます。個々の細胞は中程度の大小不同を示しており、分裂像は少数です。
咽喉頭部の1ヶ所では、角質物や血液成分が主体となっていますが、少数の上記と同様の腫瘍細胞が採取されています。
もう1ヶ所の咽喉頭部では、粘膜下において複数の明瞭なリンパ濾胞が形成されています。
採取された軟口蓋、舌根部、咽喉頭部の病変はいずれも、悪性の上皮性腫瘍が形成されており、扁平上皮癌と診断されます。腫瘍は周囲へ顕著に浸潤し、広範囲の病変が形成されており、進行した病態であったと考えられます。
もう1ヶ所の咽喉頭部の組織では、粘膜下に複数のリンパ濾胞の形成が起こっていますが、腫瘍性の変化は認められません。
悪性腫瘍でひろい範囲に浸潤していたということでした
口腔内の腫瘍は悪性が多い・・・