肉球のシコリが大きくなって、歩きにくそうということで来院です
前からこの腫瘍を指摘していました
しかし、以前死にそうになるくらいの慢性腎不全を発症したため麻酔の危険があって切除手術はしていませんでした
しかし、元気になって歩き回るため更に大きくなったようです
15歳の老犬ですから、局所麻酔で切除しました
大人しい犬限定な処置です
約15分で切除完了
そして、病理組織学的検査に提出です
結果・・・
イヌ ミニチュアダックスフント 15Y ♂
皮膚付属器母斑(過誤腫)adnexal nevus(hamartoma)
切除された左前肢の組織では、ポリープ状に隆起する病変が形成されており、真皮内に膠原線維の増生が起こっています。
病変内には、大型の毛包や過形成性の皮脂腺が混在しています。
悪性所見を示す細胞は認められません。
病変の一部では、多数の好中球やマクロファージなどの浸潤が起こっており、嚢胞状を呈しています。
検索した左前肢の腫瘤は、一種の組織奇形と考えられる母斑と判断されます。
特に、刺激の加わりやすい四肢や指端部に発生しやすい傾向があります。
非腫瘍性の病変であり、病変の摘出状態は良好で、今回の外科的な摘出により予後は良好と考えられます。
もう一度重要な所をズームアップ
非腫瘍性の病変であり、病変の摘出状態は良好で、今回の外科的な摘出により予後は良好
元気に帰って行きました
したっけ
local anesthesia is the good job!
especially, for old animals