いのしし解体

2019年11月25日 (月)

猪の解体をしました

 

(この後、肝臓だけが出てきます)

 

 

⚠すこし閲覧注意⚠

 

 

 

 

 

解体しますと肝臓と肺に白い斑点です

 

 

 

直径1cmくらいの白斑

 

 

 

 

 

 

2頭ともありました

同腹仔ですからね

 

 

病理組織学的検査です

 

オークどうぶつ病院

オーク イノシシ ちゃん その他イノシシ1Y ♀

肺:吸虫感染を伴う慢性気管支肺炎
choronic blonchopneumonia with trematoda infection
肝臓:吸虫感染を伴う化膿性肉芽腫性炎症
pyogranulomatous inflammation with trematoda infection
検索した肺では、複数の気管支腔内に吸虫の感染が認められます。気管支周囲には多数のリンパ球や形質細胞、好酸球の浸潤、リンパ濾胞の形成が認められます。残存する肺胞腔内には、液体の貯留や多数のマクロファージ、多核の巨細胞の浸潤が認められます。10/28日の個体の肝臓でも、肺と同様の吸虫が認められ、周囲に多数の好酸球、マクロファージ、リンパ球や形質細胞などの浸潤や肉芽組織の増生が認められます。
10/29の個体の肝臓では、複数の部位において線維化巣が起こっており、周囲にリンパ球や好酸球の浸潤が起こっています。

検索した肺では、複数の気管支腔内には、吸虫感染が認められ、周囲に炎症が起こっています。また、同様の吸虫は10/28の個体の肝臓にも認められます。10/29の個体の肝臓には、明らかな虫体は確認できませんが、線維巣が散見され、虫道と考えられます。寄生虫はウエステルマン肺吸虫と推察されます。

 

 

 

 

 

ウエステルマン肺吸虫・・・カワニナやサワガニに寄生する寄生虫で、人や犬猫に感染します

猪は待機宿主で、ジビエを食べるときには必ず火を通しましょうね

外飼いの犬や猫は、上記の小動物を食べないように注意が必要です

 

 

 

 

 

 

 

また一つ、病院発信の犬や猫に対する知識が増えましたyo

 

 

 

 

 

 

 

したっけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 pulmonary fluke⚠

boars

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肝臓全景